電子工作ビギナーが実世界とコンピュータを連動させたシステムを作れるようになるには,センシング技術についての理解が重要である.そこで本研究では,創作を通してセンシングについて楽しく学べるツール「SensorAnimator」を開発した.

SensorAnimatorはセンサから得た計測値と連動してアニメーション(パラパラ漫画)を再生するツールである.ユーザはまずパラパラ漫画のコマの絵を紙に描き,カメラを使って画面に取り込む.その後,好きなセンサをコンピュータに接続し,センサの入力値に応じたコマの割り当てを行うことで,実世界の物理挙動と連動したアニメーションをデザインすることができる.

SensorAnimatorを使った作例として、光センサと連動して絵の中の街が昼から夜に変化するアニメーションや、曲げセンサと連動して絵に描かれた人物がおじぎをするアニメーションなどが挙げられる.単にセンサの種類や性質について知るだけでなく、その次のステップである「実世界のコンテキストを読み取るためにはどのセンサをどういうふうに使ったらよいか?」について考えてもらうことを目指した.

Workshop

2014年8月19日に明治大学中野キャンパスで開催された夏休み科学教室「わくわくサイエンスラボ in 中野」において,SensorAnimatorを使ったワークショップを実施した.小学3年生から中学2年生までの20名(男子14名,女子6名)が参加し,作品制作を行った.

Publication

橋本 直, “SensorAnimator:センシングとアニメーションを組み合わせた科学教材の提案”, 第22回インタラクティブシステムとソフトウェアに関するワークショップ(WISS2014)論文集, pp.137-138 (2014年11月26-28日, 浜名湖ロイヤルホテル) PDF

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